ほうれい線の上は膨らんでいるのに、頬の前側は平らで、目の下には影が続いている。そのような見え方には、皮膚のゆるみとボリューム不足の両方が関わっている場合があります。中顔面のリフトアップや施術を検討するときは、機器の名前よりも先に、影ができている位置と、その原因となる組織を確認することが大切です。
📌 まず押さえたいポイント
- 中顔面のリフトアップは、顔の中央部の弾力低下や、たるんで見える印象の改善を目指す治療の総称で、特定の機器や一つの施術方法を指す言葉ではありません。
- 同じようなたるみに見えても、皮膚のゆるみ、ボリューム不足、目の下の脂肪の突出、むくみなど、原因は異なる場合があります。
- リフトアップとボリューム補充は、目指す変化が異なります。まず原因に合う方法を考えます。
目次
- 中顔面のリフトアップとは、どのような施術ですか?
- 同じたるみに見えても、原因はさまざまです
- 原因に応じた施術の選び方
- 相談で確認したい条件と主なリスク
- よくあるご質問
- おわりに
1. 中顔面のリフトアップとは、どのような施術ですか?
中顔面のリフトアップは、顔の中央部の弾力低下や、たるんで見える印象の改善を目指す治療の総称です。標準化された機器名や、一つの施術方法を指すものではありません。本記事では、目の下から頬の前側、ほうれい線の上部までの範囲を中心にご説明します。
中顔面の施術という言葉は、弾力への治療やボリューム補充などを含む、より広い表現です。相談では、皮膚のゆるみの改善、頬前面の輪郭を補うなど、目標を具体的にします。
手術を伴わないリフトアップは、軽度の皮膚のゆるみが主な原因の場合に検討できます。明らかなボリューム不足や強い組織のたるみが主な問題なら、別の治療が必要になったり、期待できる変化が限られたりします。米国皮膚科学会も、非外科的な引き締めによる変化は手術より限定的で、たるみの程度が適性の判断に重要だと説明しています。[2]
2. 同じたるみに見えても、原因はさまざまです
顔の見え方には、皮膚、脂肪、靱帯、骨の変化が複合的に影響します。[1] 外見が似ていても、原因によって相談の方向性は変わります。
| 見られる状態 | 確認したい原因 | 相談の方向性 |
|---|---|---|
| 頬の皮膚がゆるみ、ほうれい線の上が重く見える | 皮膚・軟部組織の下垂 | ゆるみの程度と、リフトアップで期待できる範囲 |
| 頬前面の中央が平らで、目の下との境目が深い | 局所のボリュームと構造的な支えの不足 | ボリューム補充の必要性 |
| 目の下が膨らみ、その下だけが暗い | 脂肪の突出と境目の影 | 目の下の構造を個別に評価する |
| 朝と夜で膨らみ方が変わる | むくみ | 繰り返すパターンと原因の確認 |
写真だけでは分かりにくい部分もあるため、診察で実際のゆるみとくぼみを区別すると、施術を考えやすくなります。
3. 原因に応じた中顔面の施術の選び方
| 主な原因 | 検討できる方法 | 期待できる範囲と限界 |
|---|---|---|
| 皮膚のゆるみ | 超音波・高周波などの熱エネルギーを用いた治療 | 機器ごとにエネルギーの伝わり方と適用範囲が異なる |
| 頬前面のボリューム不足 | フィラーなどによる輪郭の補充 | 局所のくぼみや境目を和らげることが目標で、組織を引き上げることとは異なる |
| くぼみとたるみが混在 | 主な原因から治療し、経過を見る | くぼんだ頬のボリュームを保つ必要がある場合もある |
| 強いたるみ | 手術の適性評価との比較 | 非外科的な治療では変化が限られる場合がある |
| 目の下の突出・むくみ | 目の下の構造を個別に評価する | 中顔面のリフトアップより先に確認したほうがよい場合がある |
皮膚のゆるみが主な場合は、超音波や高周波などの熱エネルギーを用いた治療が選択肢になります。ただし、機器によってエネルギーの伝わり方と適用範囲が異なり、「中顔面のリフトアップ」という名前だけで効果を同じように説明することはできません。皮膚の状態と希望する変化に合った方法を選びます。
頬前面のボリューム不足が中心の場合は、フィラーなどで輪郭を補う方法を別途評価します。この場合の目標は、局所のくぼみや境目を和らげることです。フィラーでボリュームを加えることと、広い範囲の組織を上に移動させることでは、得られる変化が異なります。ほうれい線全体を引き上げる効果を期待できる施術ではないことも、確認しておきましょう。
くぼみとたるみが混在する場合も、主な原因から治療して経過を見ることができます。くぼんだ頬のボリュームは保つ必要がある場合があり、たるみが強い場合は手術の適性評価と比較します。目の下の突出やむくみがあれば、そちらの評価を優先することもあります。
4. 相談で確認したい条件と主なリスク
診察で確認すること
- 皮膚の弾力、頬前面の支え、脂肪の分布
- 目の下の突出と左右差
- 表情の動き、体重やむくみの変化
年齢だけで施術を決めることはありません。
相談時にお伝えいただきたい情報
- フィラー、糸リフト、手術、エネルギー機器による施術の履歴と、その際の副作用
- 炎症や傷の有無、妊娠・授乳中かどうか
- 服用中の薬、体内に埋め込まれた医療機器の有無
以前の施術の状態がはっきりしない場合は、追加の施術前に評価が必要です。
知っておきたいリスク
エネルギーを用いた治療の後には、赤み、腫れ、痛みが出ることがあります。やけどや感覚の異常などのリスクは、選んだ方法に応じて説明を受けてください。フィラーでは内出血、腫れ、しこりが生じることがあり、まれですが血管閉塞、皮膚壊死、視力障害のリスクもあります。[3]
⚠️ 直ちに連絡が必要な症状
急な見え方の変化、強い痛み、皮膚が白くなる・まだらになる変化があれば、直ちに医療者へ伝え、救急診療を受けてください。
5. よくあるご質問
Q1. 中顔面のリフトアップで、顔の長さは短くなりますか?
非外科的なリフトアップで骨の長さが短くなることはありません。たるみや影が和らぐことで比率が違って見える場合はありますが、実際の長さが短くなることと、印象が変わることは区別して考える必要があります。
Q2. 頬の脂肪が少なければ、リフトアップよりフィラーが合いますか?
脂肪の量だけでは決まりません。ボリュームの少なさと皮膚のゆるみが同時にある場合もあるため、診察で治療する部位と保つべき部位を確認します。
Q3. ほうれい線が深ければ、中顔面の施術が必要ですか?
ほうれい線には組織の下垂に加え、骨格、ボリューム、表情も関わります。中顔面への治療で変化が期待できる部分と、しわ自体に残りうる限界を確認することが大切です。
Q4. リフトアップとフィラーは、必ず一緒に受ける必要がありますか?
いいえ。原因に合う一つの治療から検討できます。併用する場合は、その理由と追加で期待できる点が明確か、負担やリスクはどうかも確認しましょう。
Q5. 相談した当日に施術を決めてもよいですか?
当日に受ける必要はありません。原因がはっきりしない場合や、むくみ・炎症がある場合は、先に評価や経過観察を選ぶことができます。
おわりに|中顔面の施術は、原因と目標を合わせることが大切です
中顔面のリフトアップは弾力の低下や組織の下垂を、ボリューム補充は局所のくぼみを中心に適性を検討します。二つの問題が混在して見える場合は、機器や量を決める前に、どのような変化が先に必要かを確認する過程が大切です。
宣陵(ソンルン)で中顔面の施術をご検討の際は、プランミークリニックの相談で、次のこともお聞かせください。
- 最も気になる部位
- 時間帯によって変わるむくみ
- これまでの施術歴
- 希望する印象
現在の状態に合う選択肢と限界、回復に伴う負担を確認しながら、必要な範囲を一緒に考えていきましょう。

参考資料
確認日:2026-10-07。[1]は解剖学的な変化、[2]は非外科的な引き締めの適性と限界、[3]はフィラーの安全性情報の根拠です。特定のクリニックの結果を証明する資料ではありません。
[1] Treating Aging Changes of Facial Anatomical Layers with Hyaluronic Acid Fillers
https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC8405095/
[2] 米国皮膚科学会, Many ways to firm sagging skin
https://www.aad.org/public/cosmetic/younger-looking/firm-sagging-skin
[3] 米国FDA, Dermal Fillers (Soft Tissue Fillers)
https://www.fda.gov/medical-devices/aesthetic-cosmetic-devices/dermal-fillers-soft-tissue-fillers